理容師が解説する髭の整え方|タイプ別の剃り方と注意点

髭をきちんと整えると、顔全体の印象が大きく変わります。手入れの行き届いた髭は、清潔感や大人の余裕を感じさせ、相手に好印象を与えることが可能です。
この記事では、髭を整えるのに必要な道具やお手入れの手順、髭のタイプに合った整え方などを詳しく解説します。
髭の整え方で第一印象が大きく変わる
髭は顔の印象を大きく左右する重要なパーツです。整った髭は大人の雰囲気や落ち着いた印象を与え、ビジネスやプライベートの場面でも好感度アップにつながります。清潔感のある髭は、顔立ちを引き立て、第一印象を格段に向上させる効果があります。
一方で、伸ばしっぱなしの髭や形が整っていない髭は、不衛生な印象やだらしないイメージを与えてしまうことも。髭をファッションとして取り入れるには、日常的に髭を整える習慣を持つことが大切なのです。
髭を整えるために必要な道具
髭を美しく整えるには、専用の道具をそろえるのがおすすめです。髭専用アイテムを使うことで、仕上がりの精度が高まるでしょう。ここでは、髭の手入れに欠かせない道具をご紹介します。
ヒゲトリマー
ヒゲトリマーは、髭の長さを簡単に整えることができるアイテムです。アタッチメントを調節したり交換したりすることで、髭の長さを均一にそろえられます。ヒゲトリマーで大まかにデザインを形作ってから細部を調整すると、スタイリングで失敗しにくくなるでしょう。
また、髭のデザインに不要な部分の髭をシェービングする前に、ヒゲトリマーで多すぎる髭の量を調整することで、髭がカミソリに引っ掛かりにくくなり、カミソリ負けのリスクを軽減できます。
カミソリ・シェーバー
カミソリやシェーバーは、スタイリングに不要な部分の髭をきれいに剃るために使用します。必要な髭を剃りすぎてしまわないように、使いやすいサイズ・形のものを選びましょう。
シェービング剤
シェービング剤は、スタイリングに不要な部分の髭を剃る際、肌を保護して滑りを良くするためのアイテムです。
カミソリ用のジェルやフォーム、ジェルフォーム、クリームなどのほか、シェーバー用のプレシェーブローションがあります。自分の肌質や、使用感の好みに合わせて選びましょう。
ハサミ
ハサミは、細かい部分の調整や、長すぎる髭のカットに使用します。先端が丸くなっている眉・髭専用のハサミを使うと、肌を傷つけにくいので安全に髭のデザイン調整が可能です。
コーム
コームは、髭をとかして毛流れを整えるために使用します。毛流れを整えながら髭をカットすることで、長さのばらつきや切りすぎを防ぐことができます。輪郭のはっきりとした、美しいデザインの髭を作るための必需品といえるでしょう。
スキンケアアイテム
スキンケアアイテムは、シェービング後の敏感な肌に水分や油分を与えるために必要です。美容液、化粧水、乳液、クリームなどを使ってしっかりと保湿することで、肌荒れを防げます。
髭の整え方5つの手順
髭を美しく整えるには、順を追って丁寧にケアをすることが大切です。清潔感と自分らしさを両立した髭スタイルを実現するために、下記の5つのステップで髭を整えましょう。
STEP1:髭の長さをそろえる
まずはヒゲトリマーを使って、完成形のデザインを大まかにイメージしつつ、全体の毛量を調整します。部位ごとにアタッチメントを調節しながら、イメージより少し長めに整えましょう。髭の長さがそろっていると、細部の形づくりがしやすくなります。
STEP2:髭の形を整える
続いて、鏡を見ながら髭のデザインを整えていきます。フェイスラインに沿ってシャープに整えると、顔全体の印象が引き締まります。左右のバランスに注意しながら慎重に形を整えましょう。
STEP3:不要な髭をシェービングする
スタイル上、残したい部分以外の髭をカミソリやシェーバーできれいに剃ります。肌を保護し、剃り心地を滑らかにするためシェービング剤を使用しましょう。髭1本1本をシェービング剤で包みこむように、丁寧にシェービング剤を塗布するのがポイント。半透明で、髭の様子を見ながら剃れるシェービングジェルがおすすめです。
STEP4:細かい部分を調整する
全体のデザインが整ったところで、コームとハサミを使いながら、髭の細部を丁寧に調整します。鏡の前で顔を左右に向け、さまざまな角度からチェックしながら、微調整しましょう。
STEP5:スキンケアをする
髭のスタイリングが完了したところで、顔全体のスキンケアを行います。顔に残ったシェービング剤をきれいに洗い流してから、やさしくタオルで水気を拭き取りましょう。その後、美容液、化粧水、乳液、クリームでしっかりと保湿ケアを行います。
タイプ別・髭の整え方と注意点
髭はタイプによって、適した長さや整え方の注意点があります。ここでは、代表的な4つの髭タイプについて解説しましょう。
無精髭の整え方と注意点
ナチュラルな雰囲気が魅力の無精髭ですが、実は最もメンテナンスの必要な髭のタイプです。
だらしなく伸びっぱなしに見せないポイントは、髭の長さを均一にそろえること。基準としては長さ3~5mm程度、髭の密度が濃い人は2~4mm程度が清潔感を保つ目安です。また、鼻の下の髭は密度が濃い傾向があるので、ほかの部位よりも1mmほど短くするのもおすすめ。ヒゲトリマーのアタッチメントを調節して、髭の長さを整えましょう。
不要な部分はカミソリでシェービングし、無精髭の輪郭を軽く整えるだけでも大きく印象が変わります。髭の長さに注意して、定期的にお手入れをしてください。
口髭の整え方と注意点
クラシカルで紳士的な印象を与える口髭。ヒゲトリマーで髭の長さをある程度整えてから、唇にかかる部分をハサミなどで整えましょう。唇にかからない、5~10mm程度の長さを目安にカットします。
左右の形や角度を対称に整えるには、鏡で細かく確認しながら慎重に調整することが大切です。また、口髭には食べ物や汗の汚れが付きやすいため、常に清潔に保つように心掛けてください。
顎髭の整え方と注意点
顎髭は面積や髭の長さにより、顔の印象が大きく変わります。口髭と顎髭を同時に蓄えたタイプの場合は、顎髭の長さを口髭よりも1~2mmほど長めにすると、バランスがよく自然な仕上がりになるでしょう。
顎髭の整え方の詳細はこちら:顎髭のおすすめの整え方は?好印象に見せるスタイルを解説
頬髭の整え方と注意点
頬髭は、もみあげから顎髭までをつなげる形で自然に残すと全体のバランスが整います。
なお、頬に肌荒れやカミソリ負けがあると目立ってしまうもの。頬髭を残すにしても剃るにしても、頬のスキンケアをしっかり行いましょう。
髭の整え方をマスターし、日々の生活を楽しもう
髭の整え方ひとつで、顔の印象や清潔感は大きく変わります。自分に合った髭のタイプを選び、適切な道具を使って定期的に髭を整えましょう。
また、髭がない部分の肌ケアも大切なポイントです。髭の整え方をマスターして、清潔感のある髭で日々の生活を楽しんでください。
教えてくれたのはこの方!
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FRANK’S BARBER 統括マネージャー 兼 スタイリスト 柿坂 宗一郎さん 熊本県出身。7年間大阪の理美容室で働き、スタイリストとしての確かな実績とキャリアを積み上げる。2019年、東京1店舗目となる【FRANK’S BARBER and BEER CLUB】の立ち上げメンバーとして参加。その後、首都圏中心に続々とサロン展開。2025年春に新たに吉祥寺店をオープン予定。 |