鼻毛の適切な処理方法は?鼻毛の役割や鼻毛カッターの選び方を解説

鼻毛は、自分では気づきにくく、周りの人も指摘を遠慮しがちなため、帰宅後に鏡を見て驚いた経験がある人もいるのではないでしょうか。鼻毛は体の健康を守る役割を果たしており、悪いものではありません。しかし、見た人に身だしなみのケアを怠っている印象を与え、魅力を半減させることもあるため注意が必要です。
この記事では、鼻毛の役割や適切な処理方法のほか、一般的に使用される鼻毛カッターの選び方について解説します。
鼻毛の役割
鼻毛は、ほこりや病原体、花粉などの異物の侵入を阻止したり、粘膜の乾燥を予防したりと、健康維持に欠かせない役割を果たしています。それぞれ詳しく見ていきましょう。
異物の侵入を防ぐ
鼻毛の役割は、フィルターとして異物の侵入を防ぐことです。
人間の本来の呼吸は鼻呼吸であり、口呼吸よりも健康に良いとされています。一方、鼻から空気を吸うときに大気中のほこり・病原体・花粉といった異物を取り込むと、感染症や不調を引き起こす可能性があります。鼻毛は、こうした異物の侵入を防ぐ大切な役割を持っているのです。
粘膜の乾燥を防ぐ
粘膜の乾燥を防ぐことも、鼻毛の役割のひとつです。鼻の中を覆っている薄い粘膜は、適度な湿り気を帯びていることで、吸い込んだ空気が一定の温度や湿度を保つのを助けます。鼻毛は、こうした大切な役割を持つ粘膜を乾燥から守り、鼻や喉の痛み、違和感を予防します。
そのため、鼻毛が気になるからといって処理しすぎると、粘膜が潤いを保てず、乾燥による鼻血や鼻の痛み、喉のイガイガといった不快な症状が出やすくなるでしょう。
鼻毛を処理しないと見た目への影響が大きい
鼻毛は体の健康を維持する上で重要な役割を果たしますが、放置すると見た目の印象が悪くなります。ヘアスタイル、ファッションなどに気を配っていても、鼻毛が出ているだけでビジネスや人付き合いの上で印象が悪くなる可能性があるため、適切に処理して清潔な状態を保つことをおすすめします。
なお、鼻毛を処理する際は、本来の役割を果たせるよう、すべて抜いたり、カットしすぎたりしないことが大切です。鼻毛は鼻の入り口は短く、奥は長くするように整えることを意識してください。
鼻毛の処理方法
鼻毛の処理方法は、大きく4つに分けられます。どの方法にもメリット・デメリットがあるので、鼻毛の処理において何を重視したいかをよく考えて選びましょう。
処理の仕方を間違えると鼻の粘膜を傷付ける可能性が高いため、十分注意するようにしてください。
鼻毛カッター
鼻毛カッターは、鼻毛の処理に特化したアイテムで、刃に円筒状のカバーがついており、多方向から鼻毛をカットできる上、鼻の内部を傷付けにくい設計が特徴です。溝の入ったトリマー部分を鼻の穴から1cm程度の深さまで挿入し、鼻毛を処理したい部分にゆっくりと円を描きながらあてるだけで鼻毛をカットできます。
また、刃が直接粘膜にあたらないため安全性が高く、短い処理時間で気になったときにサッと使えることもメリットとして挙げられます。ただし、鼻毛用のアイテムとしてはハサミに比べると値段が高いほか、「気になる1本だけ処理したい」といったピンポイントの処理には不向きです。なお、鼻毛カッターには、鼻毛だけでなく眉毛や顔周りのうぶ毛もきれいにケアできるアタッチメント付きの製品や、使用後のお手入れが簡単な水洗い可能な製品もあります。このように、便利に使用できるのも鼻毛カッターのポイントです。
鼻毛用ハサミ
鼻毛用ハサミは、鼻毛カッターと同じく、鼻毛の処理専用のアイテムです。普通のハサミと違って先端が丸く短いため、処理中に粘膜を傷付けたり、手が滑って奥まで入ったりしにくくなっています。また、1本だけ、一部だけといった細かい処理もしやすいでしょう。リーズナブルで手に入れやすく、コンパクトで携帯性にも優れているため、出先で気になった鼻毛を処理したいときにも便利です。
一方で、鼻の奥の鼻毛は処理しにくく、無理に処理すると鼻の中が傷付くこともあるほか、鼻毛カッターと違い、細心の注意を払う必要があるため、処理にはそれなりの時間がかかります。
毛抜き
毛抜きは、体毛を挟んで引き抜くアイテムです。鼻毛だけでなく眉毛や口の周りの毛など、さまざまな体毛の処理に使われます。鼻毛の処理に使う場合は、鼻の中に毛抜きを入れ、挟んだ鼻毛を引っ張って1本ずつ引き抜きます。毛抜きで引っ張った鼻毛は毛根から抜けるため、次に生えてくるまでの時間が長く、処理頻度を落とすことが可能です。
ただし、鼻毛を抜くときに痛みを感じやすく、無理矢理引き抜くことで毛根や粘膜が傷付くこともあるため、おすすめはできません。炎症の原因にもなるため、どうしても毛抜きを使用する場合は注意深く処理するようにしてください。
鼻毛ワックス
鼻毛ワックスは、鼻毛をまとめて脱毛するための専用ワックスです。薄いヘラのような形状をした「スパチュラ」やスティックにワックスをつけて鼻に入れ、しばらく経ってから引き抜きます。すると、固まったワックスが全体的に鼻毛を絡め取り、毛根から抜くことができます。
ただし、抜くときに痛みがあるため注意しましょう。鼻毛ワックスは鼻毛をほぼ除去できる一方で、異物の侵入を防ぎにくくなるため、感染症のリスクが高まったり、花粉症が悪化したりする可能性があるため、積極的にはおすすめできません。
鼻毛処理におすすめ!鼻毛カッターの選び方
鼻毛の役割を保ちつつ、きれいに処理したい場合は、鼻毛カッターがおすすめです。ほかのアイテムに比べて高価にはなりますが、使い勝手の良さと安全性の高さが魅力。持ち運びやすいタイプのものなら、外出先での処理にも適しています。
ここでは、「電源方式」「刃先の形」「お手入れ方法」「アタッチメント」の4つの観点から、鼻毛カッターの選び方を見ていきましょう。
電源方式:電池式は持ち運びに便利
電源方式は、「充電式」と「電池式」の2つに分かれます。
充電式は、電池の交換の手間が不要で、使用後に充電しておけば繰り返し使えるためランニングコストを減らせます。ただし、充電が切れた場合は、充電器が必要になるため持ち運びには適していません。
出張や旅行、日常の仕事、外出時に携帯したい場合は、手軽に持ち運びやすい電池式がおすすめです。
刃先の形:円筒型は安全性が高い
鼻毛カッターの刃先の形には、「円筒型」と「カミソリ型」があります。
安全性が高いのは、刃がカバーで覆われている円筒型です。刃は円筒部分の中で回転するため、粘膜を傷付けずに全方向の鼻毛をカットできます。
カミソリ型は、刃がヘッドの横部分にあり、カミソリのように使用して、早く深く剃ることができる一方で、刃の方向を確かめながら使わないと鼻の中を傷付ける可能性があることに注意しましょう。
お手入れ方法:水洗いタイプが便利
鼻毛カッターを清潔に長く使用するためには、お手入れのしやすさも大切です。
防水仕様で丸洗いできるものやアタッチメントを外して洗えるものを選ぶと、お手入れしやすく衛生的に使用できます。
アタッチメント:顔周り対応は利便性が高い
アタッチメントの有無も、鼻毛カッターの選び方において重要です。
眉毛や産毛などの処理に使用できるアタッチメントがついていると、用途が鼻毛に制限されず、一台で顔周り全体に対応できます。
便利な鼻毛カッターで、手軽に鼻毛を処理しよう
鼻毛には異物の侵入を防ぐ役割がある一方で、放置すると見た目の印象を損なうため、身だしなみとして適切にケアすることが大切です。
鼻毛の処理にはさまざまな方法がありますが、鼻毛カッターは手軽に使用でき、鼻の中を傷付けにくいアイテムです。ご紹介した選び方を参考に、自分に合った鼻毛カッターを見つけましょう。
教えてくれたのはこの先生!
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上嶋祐太先生
新宿駅前うわじま皮膚科 院長。浜松医科大学卒。日本皮膚科学会専門医・指導医、認定産業医。東京大学医学部附属病院、東京警察病院、東京逓信病院の皮膚科にて研鑽を積み、形成外科のキャリアも併せ持つ。赤ら顔・血管腫治療のブイビームレーザーや、ホクロ除去、粉瘤くり抜き法手術で数万例に及ぶ豊富な経験を持つ。保険診療、美容医療、スキンケアから個々に合った最適なカスタマイズ治療を得意とする。 |
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