尻毛(けつ毛)を処理するメリットは?自己処理の注意点も解説

#ボディ(体毛)
尻毛(けつ毛)を処理するメリットは?自己処理の注意点も解説

髭や脇毛とは異なり、尻毛は自分ではボリュームや長さが気付きにくい部分です。「尻毛に排泄物やトイレットペーパーが付着しても、見えづらいため汚れが気になる」という人もいるかもしれません。
尻毛のボリュームや長さは自分では確認しづらいため、どうやって自己処理をすればいいかわからなかったり、そもそも自己処理をしても大丈夫なのか疑問に感じたりしている人もいるのではないでしょうか。

この記事では、尻毛を処理するメリットのほか、カミソリで自己処理するときの注意点について解説します。

 

 

尻毛とはどの部分のこと?

尻毛とは、お尻全体および肛門周りに生える毛のことです。お尻に比べて肛門周りは皮膚が特に薄いため、それぞれの皮膚の質に合わせて異なる処理をしなければなりません。
また、見えづらいため自己処理が難しく、不適切な方法で処理するとトラブルが起きやすい部位です。

尻毛は元々、摩擦などからお尻や肛門周りの皮膚を守ったり、体温を保ったりする働きをしていました。しかし、質の良い下着が普及して皮膚をしっかり保護できるようになった現代では、尻毛を処理しても問題ありません。むしろ、尻毛を処理することで、多くのメリットを得られます。

 

尻毛を処理するメリット

尻毛を処理するメリットは、衛生面や見た目などを改善することです。主な3つのメリットについて、詳しく見ていきましょう。

 


お尻を清潔に保てる

尻毛を処理する大きなメリットは、お尻をいつも清潔に保てることです。
尻毛には排泄物やトイレットペーパーが付着しやすく、見えづらいため汚れが残ることがあります。尻毛を処理するとこうした汚れがつきにくくなり、排泄後のお尻が拭きやすくなって、手間をかけずに清潔な状態を維持できます。

 


においやムレを軽減できる

においやムレを軽減できることも、尻毛を処理するメリットです。尻毛があるとお尻周りに湿気がこもりやすく、そのまま過ごすと、嫌なにおいやかゆみが発生する原因となります。
また、尻毛に排泄物や汗が付着したままになることで雑菌が繁殖し、赤み、かぶれのような肌トラブルにつながることもあるため注意が必要です。尻毛を処理すると、お尻周りの通気性が向上し、においやムレのリスクを軽減できるでしょう。

 


見た目をスッキリさせられる

尻毛を処理すれば、見た目をスッキリさせることが可能です。
尻毛は生え方によって、周囲に不潔な印象を与えることもありますが、適切に処理することで見た目をスッキリさせられます。また、将来ご自身の介護が必要になった際にも、尻毛を処理しておけば排泄ケアがスムーズになり、自分だけでなく介護者の負担も減らすことができるのもメリットです。

 

尻毛をカミソリで自己処理するときの注意点

尻毛の自己処理は直接確認できないため、鏡を使って慎重に行いましょう。ここでは、尻毛をカミソリで自己処理するときの注意点を、3つご紹介します。

処理する前に尻毛と肌をやわらかくする

肌や毛が水を含んでやわらかい状態であれば、カミソリが引っ掛かりにくく、肌に負担をかけずに尻毛を剃ることが可能です。そのため、尻毛を剃るときは、先にお風呂に入って肌や毛をやわらかくしておくことをおすすめします。

 

シェービング剤を使い、毛の流れに沿って処理する

シェービング剤には、カミソリの刃と肌のあいだでクッションの役割を果たし、肌への負担を軽減する働きがあるので、必ず使用しましょう。尻毛を剃るときは、VIO(デリケートゾーン)に使えるシェービング剤を選んでください。その中でも、肌にやさしい設計や尻毛が見えやすい透明なものを選ぶことをおすすめします。シェービング剤は、処理したい毛が生えている部分にまんべんなく塗り広げましょう。

また、肌のバリア機能(角質層)を守り、乾燥を防ぐ働きもあるので、剃った後の肌荒れを防ぐことにもつながります。なお、尻毛を剃る際は、毛の流れに沿ってカミソリを動かすようにしてください。毛の流れに逆らってカミソリを押しあてたり、無理に動かしたりすると、肌を傷付ける原因になります。尻毛を剃る際には、お尻全体の広い部分にはT字カミソリ、凹凸があって細かく剃る必要がある肛門周りの部分にはL字カミソリを用いるなど、部位によって処理するカミソリを変えるのもおすすめです。

 

尻毛を処理したら、きちんと保湿する

尻毛を剃った後の肌は、バリア機能(角質層)が低下してデリケートな状態のため、放っておくと乾燥してかゆみやかぶれ、ただれなどの肌トラブルを招くこともあります。
シェービング剤を洗い流して水分を拭き取ったら、すぐに化粧水や乳液、クリームなどで保湿してください。

 

 

カミソリでの尻毛の自己処理は、安全に行おう

自分では気付きにくい尻毛ですが、自然に任せて放置しているとさまざまな肌トラブルにつながることがあります。カミソリで自己処理をする場合は、鏡を使って剃る部位を確認し、適切な準備とケアをしましょう。

なお、カミソリを使用して尻毛の処理を安全に行うには、シェービング剤を使うことも大切です。VIOに使用できるシェービング剤を選び、肌への負担を軽減することをおすすめします。

 

 

教えてくれたのはこの先生!

 

上嶋祐太先生

 

新宿駅前うわじま皮膚科 院長。浜松医科大学卒。日本皮膚科学会専門医・指導医、認定産業医。東京大学医学部附属病院、東京警察病院、東京逓信病院の皮膚科にて研鑽を積み、形成外科のキャリアも併せ持つ。赤ら顔・血管腫治療のブイビームレーザーや、ホクロ除去、粉瘤くり抜き法手術で数万例に及ぶ豊富な経験を持つ。保険診療、美容医療、スキンケアから個々に合った最適なカスタマイズ治療を得意とする。